年間行事

浄土宗の各種法要・行事

御忌会(ぎょきえ)

「ぎょき」という呼び方は浄土独特で、宗祖法然上人のご法事の呼称です。後柏原天皇の勅命によります。1月25日がその祥明命日にあたりますが、大寒の頃でもあり、月おくれまたは陽春の頃厳修されるようになりました。宗祖への御恩報謝とお念仏精進再点検の法要です。

牡丹を観る会

常念寺は慶長4(1599)年の開山で400年以上の歴史を持ちますが、開山時の藩主だった高橋元種公から内藤政擧公に至るまで、歴代藩主が牡丹の花を楽しんだと伝わり、「牡丹寺」とも呼ばれたと言われています。このため、境内の牡丹の花を通じて地域を盛り上げようと、平成26年から観る会を行っています。毎年、3月末~4月初旬に行われています。

花まつり(灌仏会)(かんぶつえ)

4月8日ルンビニー(現ネパール)の花園でお生まれになられたお「釈迦さまの御誕生」を祝う法会です。花御堂に誕生仏を迎え、お体に甘茶をそそぎます。灌仏会、浴仏会、降誕会とも称されています。当山も甘茶などのお接待があります。

(春・秋)彼岸会(ひがんえ)

聖徳太子が敏達天皇に奏上して行われるようになった日本の国民的行事です。春秋の二期に催され、その中日は春分・秋分の日として国民の祝祭日となっています。一般には墓参の日と理解されていますが、彼岸(浄土)へ到達したいと「願」を起こし、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の六波羅蜜を行じる日です。浄土教的には真西に沈む太陽に極楽浄土の世界を憶念思惟する好季と捉え、念仏に励む法要です。

施餓鬼会(せがきえ)

お釈迦さまの弟子、阿難尊者が焔口餓鬼を餓鬼道から救出した故事により営まれるようになりました。お盆の前後頃勤められる事が多く、お寺では施餓鬼壇を設ける等、ご先祖や有縁無縁の零位の得脱を祈る法要です。地域により毎回の法事に施餓鬼会を行うところもあります。

十夜会(じゅうやえ)

法蔵菩薩が五却思惟ののち大願を成し遂げ、阿弥陀仏と成られたことを祝う法要です。10月15日を結願(けちがん)とし十日間、広大慈恩に酬いる別時念仏を修します。主に浄土宗で厳修されますが、京都真如堂をお十夜の起源とし、天台宗でも営まれます。鎌倉の大本山光明寺は浄土宗の十夜発祥寺院で、今も由緒ある法要が修されています